私たちは、2021 年 3 月に団体を立ち上げ、闘病中の子どもたちや家族と一緒に楽しめる活動や、
家族の悲しみに寄り添うグリーフケアを行ってきました。

これまでの活動を通して、子どもと家族の支援に関して多くの課題が見えてきました。

入院中には辛い治療のつかの間の楽しみである遊びの充実、付き添いの家族の息抜きやケア、
きょうだいの支援が必要になります。闘病を終え地域に戻った後でも再発への不安があること、
学校生活や社会生活に以前のようには馴染めないといった声もありました。

さらに、病状が悪化し、いわゆる終末期を迎えた場合には、最期の時間を充実したものにするための小児緩和ケア・残された家族の喪失感のケアなどが重要であることが分かりました。

今後さらに子どもと家族の支援を充実させ、支援の輪を広げていくために、私たちはこれらの事業の中心となる施設の建設をひとつの目標としています。
今回のシンポジウムを通して、こどもホスピスについて広く知っていただき、福井に合った場づくりを市民の皆さまとともに進めていきたいと考えています。